思い出の「あんこう鍋」の味を思い出す
あんこう鍋はいいぞ。どうも、kotako25です。
人には誰しも想い出の味というものがあると思います。僕は「母さんが味付けした唐揚げ」と「家族旅行で食べたあんこう鍋」の2つがあります。今回は、あんこう鍋の思い出の方を見てやってください。
多分2010年、家族旅行で福島に行った時の事。スパハワイアンズで遊んで民宿に泊まった時の晩飯、鍋が出ると聞いていて、どんなものか見てみたらすごく濃厚な魚の匂いを感じるものでした。聞くと「これはあんこう鍋だよ」と父に言われ、土鍋のイメージとはほど遠い、ご家庭で8人前のカレーを作るような鍋を指してそう言ったので、「こんなもんか」と当時のkotako25少年は思いました。
しかし味はべらぼうに美味く、全てはこの「えも言われぬ香り」に全てが凝縮されているのだなと思いました。次の日の朝に出た雑炊もとてもおいしく、これは大人になったら絶対に食べてやろうと決心しました。
〜時は流れて2016年。大学4年のkotako25は衝撃を受ける。ガールズ&パンツァー劇場版(通称ガルパン)との出会いである。
アニメ版も元々視聴しており、当時から気になっていた作品の劇場版を卒論書き上げた記念に観に行って、どハマりした所存であったのです。
ここで思った事が「聖地巡礼がしたい」と言うこと。2016年の時点で、もう既に一般的になっていた聖地巡礼というワード。読んで字のごとく、作品の舞台となった土地を、実際に見て楽しもうじゃないかというものである。
行きましたよ、ええ。卒業旅行と称して大洗まで。
大洗が舞台のガルパン、街の至る所を忠実に再現されているとあって、実際に足を運んで感動する人も少なくない。
実際ぼくも、「あの旅館が」「あの通りが」
「あの街並みが」「あのタワーが」「あっあっ」となったのを今でも忘れない。
ちなみに行ったのは3月の下旬。あんこうのシーズンもギリギリで、話の流れではここであんこう鍋を食べられるのだが、残念ながら3連休直後で、予約も入れてなかったのでこの時は食べる事が出来なかった。
リベンジあんこうをしたのが2月のことである。
宿、あんこう鍋、全てを予約して大洗に乗り込む。
予約の際、あんこう鍋には2種類ある事に気付く。よくある鍋仕立て(醤油味or味噌味)と「どぶ汁」というものだ。違いを簡単に言うと、「濃厚さの違い」である。肝をすり潰して加える、少し濁ったような出来上がりのどぶ汁の方が、風味も味も濃厚なのである。もちろん、好みがあるので普通の鍋仕立ての方がすきと言う人も多い。というかあんこう鍋はどう転んでも美味い(kotako25調べ)。
「濃厚」というワードに惹かれ、どぶ汁を予約した一行。いよいよご対面である。
鍋の具材、あん肝の入ったすり鉢が運ばれてくる。あん肝を必死にすり潰す、それはもうすり潰す。かなり労力のいる作業で、ある程度まですり潰したのだが、ここで店の女将さんの仕上げが入る。流石の手際でみるみるうちに細かくなっていく、それとともに店全体に広がる磯の香り。期待は膨らみ腹は萎んでいく。
その肝を今度は土鍋に移し、あろう事かそのまま火をかけたのである。出汁で伸ばすのだろうと思っていたばかりに、まさに度肝を抜かれた(これが言いたかった)
炙られていく肝、漂う香り、期待はさらに増す。
そこへ出汁と具材を投入。ここはセオリー通りに火の通りにくいものから入れていく。ある程度生きてきて感覚で分かるようになって行くのが人生だと思うのだが、そこにいた3人は間違いなく「絶対うまい」と確信したであろう。
鍋が出来る。待望の瞬間である。
とりあえずスープを一口。うまい。うますぎる。
あの店内で感じた磯の香りを、口いっぱいに頬張る。言わば至福のひととき、それと同時に、以前食べたあんこう鍋を思い出す。味が似ているということは、おそらくあの時もどぶ汁スタイルだったのではないかと推測する。
ともかく、あの味を思い出せたのとそれ以上に今食べてるどぶ汁が美味く、それはもう3人で美味しく頂いたというお話でした。
文章で細かく説明したのには大きな理由がある。あまりに美味しすぎて、写真を取る手間さえ嫌ってしまったのである。心のカメラには1500枚程の写真を残したのだが、iPhoneにら5枚しかなかった。しょうがないね。
また食べたい、あんこう鍋。
シーズンは10月〜3月。
あれ?シーズン入ったんじゃない?
みんなもあんこう鍋、食べに行こう(提案)
どぶ汁は作るのに難易度高そうなので、出来ればお店で食べよう。では。